バングラでびっくりした事
- 2017.09.14 Thursday
- 08:54
バングラに住んでいた頃、バングラの子供達が
アンティー!アンティー!
言って、日々色んな物を持ってきてくれました。
キーシュンドル、タイナ?(すごくきれいでしょ?)
と言いながら。
まず1番持ってきてくれたのは
ガーズフール。
つまり雑草。
お花がどこかで咲いていればお花もセットで。
でも雑草のみの日も多かった。
雑草の花束、じゃなくって(^-^;
草束を握りしめて暑い中やってきてくれる。
雑草は手の中で、もうすでにダランとしてしまっていて。
小さな子供が玄関ドアの前で汗をかきながら
小さな手に握りしめた草束を差し出す。
瞳はキラキラ。
そりゃもう
そのダランとした草は
バラよりも格上でしょ!
大喜びしてお礼を言いながら私がミニ花瓶に生けると
明日も持ってきてあげるからね!と言ってくれる。
お母さんがピタを作ったからなどと言って
食べ物を持ってきてくれるか
草束ではない日は
子供達は自分の書いた絵をよく持ってきてくれたのですが。。。
その絵が皆、
とても上手なのです!!
最初の頃はわたしはあまりの上手さに本当に驚いて
『おおお〜〜〜!!!すごく絵が上手だね!!すごく上手だから壁に飾るね!』
と褒めちぎり、感心していました。
だけど、すぐにあれ?!?!と思いました。
他の子もまったく同じ絵を持ってきてくれる事がよくあり
ねえねえ、この絵って何かの本に載ってるの?と聞いてみました。
そうしたら、『じゃあ書くところを見せてあげる!』と。
そうして絵を描いている所を見て、びっくり。
なんと、お手本の絵をトレースしていたんです。
トレーシングペーパーを使って!
何回もトレースしていくうちに
トレーシングペーパーを使わなくても
同じように書けるようになっていくのだと。
え〜〜〜〜!!
自分で自由に絵は描かないの?!
と聞くと
上手な絵をトレースすれば自分の絵も上手。
でも自分で書いたら下手だから、先生にトレースしなさいって言われる、と。
絵の事、まるでわかりませんが
そういう上達法もあるんでしょうか?
丸写しを続ける事によってバランスやセンスなど身に着けるような。。
当時はその事にものすごく驚いて
自由に書いてみて、って言っても書けなくなってる子供達を見て
バングラの教育って最悪!
イマジネーション豊かな子供の力を奪ってる!!
と、ショックを受けていました。
そういう土壌だから
ダッカにあるギャラリーに絵を見に行っても
高名な画家さんの絵だよ、と聞いてみてみても
どれもこれもまっっったく、面白くなかったんだ〜!
なるほどね〜!と、納得してみたり。
ちゃんとオリジナルで
素晴らしい絵を描く人もいましたが
それはものすごく少数でした。
独立戦争後にシステムが作られて
今、たくさん出回っているノクシカタだってトレース。
ネパールで街角に並んでいる
たくさんの絵も
西洋人からオーダーが入ったまんま量産しているトレース。
ネパールのバティックの絵柄もそう。
もう、もう、
トーレースは、、、
とてつもなくつまらない!!!(>_<)
どんなに『???』っていうセンスでもいいから
オリジナルを頼みたい!
『売れるもの売れるもの』で、しょうがないのだろうけど。。
とはいってもノクシカタは絵とは違って
手の温もり、うまさ、へたさが絶対出るので
味があってやはり大好きですけれど。。
わたしの日本に住んでいる
ベンガル人(エンジニア)の友達が言います。
『音楽もスポーツも今まで何も趣味を持った事がありません』
『わたしは勉強しかしてきませんでした』
『そうじゃないと私のお父さんがとても怒りました』
・・・。
日本の天才、秀才は
芸術や音楽やスポーツも楽しむ人が
きっと多いですよね??
そういう面をみても
豊かさの差ってあるなぁ・・
と、つくづく感じる事があります。